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白い香り
           2.同窓会での会話と彼女の話
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7班が解散してから5年たった今日。
当時の下忍達と、教師である上忍との集まりが行われることになった。
 
もちろん考えたのはガイである。熱血である彼らしく、
「大きく成長した当時の生徒達との熱い再会をはたそう!」
というキャッチフレーズでもちあがった企画。
当時の上忍たちは、ガイのその意見に「やれやれ」といっていたが、実際はみな、この『同窓会』を楽
しみにしているようだ。
それはカカシも例外ではない。
もちろん、もうすぐ上忍試験をうけるというサスケとナルトと会うのも楽しみではある。
が、彼らには悪いがカカシがわざわざ『仕事』の休みをとってまでここへ来たのは他でもない。
サクラ。
彼女に会うためだ。
 
5年前。それは、カカシが暗部に再びはいった日でもある。
そして、その日。サクラと住まなくなり、会わなくなった。と、いっても。
勘違いされては困る。別に別れたというわけではない。
サクラがカカシと同じ教師になりたい、といい出し、資格を取るために教師希望の中忍が集まる学校へ
行くことを決めたからだ。(このときには、サクラは中忍試験に合格してた)
結果。サクラは学校に近いところへ引越しをし、暗部の仕事がいそがしいカカシとも会わなくなって、
結局そのまま自然に連絡もとらなくなっていった。
 
5年たった。
サクラにはきっとおれ以外の恋人もみつけただろうし、幸せにやってるだろう。
 
めずらしく正装を着込んだカカシは(好きで着たわけではない。決まっているのだ。)足を止める。ど
こかアットホームな感じが漂う館のようなここが同窓会の会場なのだ。
 
サクラをせめるつもりなどない。サクラが幸福であるならそれでいいのだから。
カカシはまるで過去、彼女とすごしたことを忘れてしまったかのように振舞うつもりだ。
もし逆にサクラのほうからその話をもってきたら
「彼氏はどうなんだー?先生のところにもちょっと挨拶にこさせろよ〜。」
とでもいうつもりだ。
きっと何もしらないサスケかナルトが「なんだそりゃ」といって笑ってくれる。サクラも笑う。
 
それでいいのだ。
 
はなやかに整えられた会場には、懐かしい面々がそろって雑談をしていた。
まっさきにカカシに気が付いたのはナルトだった。
爽やかで優しそうな顔をしているが、そのわりに体つきが全体的にがっちりし、身長も豆の木みたいに
のびたらしく、純粋そうでよい好青年にそだっていた。
「カカシ先生ー!!久しぶりだってばよー!」
 
大きく手を振る彼の横には、ナルトよりもさら少しに身長が大きくなったサスケがいた。
「あんたも相変わらずだな。2時間のちこくだぞ。」
と、腕時計をみながら文句をいう姿はまるで変わっていない。
しかしまさに『いい男』という顔立ちにクールな性格や声には、ピシッとしていないで、片手を正装の
ポケットにつっこむ姿もきまっている。
どうやらいまだに婦女子に追いまわされているようだ。
 
「よう、ナルト、サスケ。お前らずいぶんと男前に成長したな。」
「カカシ先生はまったく変わってないってばよ!」
「・・・それはないだろ、ナルト。」
「老けてるといわれるよりマシなんじゃないか?」
まったく悪気なくいうナルトと、シビアにつっこむサスケ。
ううう・・・と悲しむカカシに、ナルトはそうそう、といいながら、彼女の言葉を出した。
 
「先生、サクラちゃん知らない?」
サクラの話がでても、なんでもないように振舞う。そう決意していたのに。
ナルトがその言葉を発すると、カカシはぴくりと反応してしまった。
「カカシ?」
そんなカカシに気づいたようにサスケが疑わしげに顔を覗き込む。
まずい。
動揺が隠せない。そう思った瞬間。
「サスケくーーん!!」
大きく叫ぶ女性の声。が、それはサクラのものではない。
「んも〜、こっちにも来てよ〜。ナルトとカカシ先生と一緒にいるんじゃ、せっかくサスケくんもいる
のに、男臭いわよ。」
「男臭いってなんなんだってばよー!」
非難するナルト。べーっと舌をみせて迷惑そうなサスケからくっついて離れないのは、サクラの親友、
いのだった。
と、またナルトがそうそう、といのにたずねる。
「お前さ、サクラちゃん知らない?」
「!!」
カカシよりもずっずっと大きくいのは反応を表す。目を見開くと、サスケから離れて下をみて俯く。
「あんたたちは確かに・・・前サクラと同じ班だったし・・・サクラもきっと喜ぶから・・・いいわよ
・・・ね・・・。」
ぼそぼそと一人で何かをいうと、いのはぐっと顔をあげて挑むような目で3人をみわたす。
「これからいうことは他言無用よ!ぜったいの極秘話だからね。いいわね?」
「な、なんだ?たごんむようって・・・」
「絶対他人に言いふらすんじゃないってことよ!約束できないなら聞かないで!」
馬鹿な質問をしたナルトをキッと睨むと3人を手招きして小さく密集させる。
「実は・・・サクラ、入院してるのよ。」
「!」
「は・・・!?」
「け、怪我でもしたのかってばよ!?」
カカシとサスケとナルトはそれぞれ違う反応をしながらもぼそぼそと話す。
「そうじゃないのよ・・・明日、みんなあいてる?」
「まあ・・・。」
「明日は・・・。」
「一応・・・。」
同窓会の翌日だ。カカシも今日から3日の休暇をとっている。2人にしても木の葉の里に帰ってくるの
は久しぶりだろうから、明日くらいはあいているだろう。
「明日の早朝、5時。アカデミーの前で待ってるわ。」
「ご、5時・・・?」
うげ〜というナルトだが、いのはもう完全に無視してる。
「誰が遅れても待たずに行く。来たくない人はこないでいい。」
それだけいうといのは密集状態をといて、つかつかとさっきまでいたアスマ達のもとへと去っていった。

「「「・・・・」」」

3人はただただ黙って顔を見合わた。



第2話、終了。
すっっごいスランプです!やばいです!誰か助けて!!

一応この話、全6話の予定ですね。終わるのか?(途方もないような弱々しい笑み)
それにしても突然の5年後。書いてて変な気分でした。

最後はハッピーエンド・・・です。
あんまり自信ない・・。いや、私にとってはハッピーですが・・・。
見る人によっては「なんじゃそりゃー!」ってことになるかもしれません(汗
おつきあいしていただくとありがたいです。 

ねくすと→『彼女の病気とそれを囲むもの』

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