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幻想天華 5

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「ここは・・・?」
そこは、白い世界だった。
何もない。
本当に真っ白な・・・世界。
 
いや。むしろ『空間』といった方が適切だろう。
見たこともない、白い空間。
 
 
そんなところに、カカシは1人で立っていた。
 
 
「なんでこうなったんだっけ?」
腕を組んで考えるが、何も思い出すことは出来なかった。
「ま。いいか。」
 
 
カカシはとりあえずその辺りを歩こうというつもりになった。
もしかしたら何かあるかもしれない。
もちろん、何もないのかもしれない。
 
そのどちらでもよかった。
この空間は、そんな気分にさせるところだった。
 
 
歩くときに、感覚はない。
土を踏みしめる独特の感覚。それがない。
水や泡を踏んだような感じがする。
 
自分が今、右に行っているのか左に行っているのかわからなかった。
下か上かすらもわからない。
めんどうになって、カカシは足を止めて寝転んだ。
 
 
「寝よう。」
そう口にすると、それが一番だというつもりになってきた。
そうだ。寝よう。
 
目を閉じると、ぼんやりと闇の中で何かが浮かび上がった。
それは七色の光をもった神秘。
 
(・・・虹?)
 
見覚えがある。どこかで見た気がする。
どこで見たのか?
確か、誰かが横にいたような気もする。
誰だったのか?
 
 
 
突然、恐怖が襲ってきた。
じわりじわりと神経を蝕んでいくような恐怖。
カカシは慌てて飛び上がる。
 
 
(なぜおれはここにいる?)
 
ふと、そんな疑問が頭をかすめた。
だが考えてる暇もなく、カカシは立ち上がった。
 
(何だ?)
 
何かに追われるような気がした。
よくわからないが、とにかくカカシは走った。
どこへでもいい。逃げなくては。
 
(そうだ・・・!)
 
走る足は止まることなどなかった。
汗が噴出し、散るように飛んでいる。
逃げなくては。
 
 
(おれはここにいてはいけない!)
 
逃げなくては。
逃げなくては。
帰らなくてはならない。
 
目の前の白い空間が、爆発したように光に埋もれていった。





はいはい。意味不明ってやつですね。
というか、カカシ先生の人格が違う・・・!!
さらに続くってやつです。



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