☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 幻想天華 2 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「サスケ。」 よく知る声に名前を呼ばれてサスケは振り返った。 後ろに立っていたカカシは楽しそうに手をあげる。 「よう。」 「・・・カカシ。」 最後にこの上司をみたのは4年前だというのに、あまり懐かしい感じはしなかった。 カカシは、少しも変わっていなかったからだ。 「久しぶりだな、サスケ。」 カカシは笑う。 「お前、まったく変わってないなあ。」 それを聞いて、サスケは内心舌打ちをする。 変わってないのはお前の方だと言いたかったが、負け惜しみのようなのでやめた。 「お前、人殺しただろ。」 ズバリいわれて、一瞬言葉を失った。 そういえば元暗部であるカカシは、血の臭いに敏感だった。 「任務なんだから仕方ないだろ。サクラも一緒だった。」 サスケの言葉に、カカシは眉を少しあげた。 「サクラも・・・?」 それからカカシは、にやりと笑う。 その悪人の笑い方に、サスケは思わず息を呑んだ。 昔は人のよさそうな奴だと思っていたが、とんだ勘違いだった。 よく考えれば、幼くして才能のあったというこいつが、『いい人』なわけがない。 「へえ。それで、サクラの殺し具合はどうだった?」 カカシの質問に、サスケは肩をすくめた。 「どうもなにも・・・サクラは1人も殺してないぜ。」 再びカカシは眉をひそめる。 「何だって?1人も?」 「当然だろ。相手は上忍レベルで、サクラは中忍だ。殺せるわけが無い。」 それでもカカシは納得していないようだった。 「あいつ、よくついて来るんだよ。Aランクぐらいの任務になると。」 「・・・そうか。」 カカシは小さく呟くと微笑む。 それは昔のような笑顔だったので、サスケは驚いてしまった。 「・・・雪が降ってるな。」 カカシは空をみあげ、返事を期待しているとは思えない声でぼやく。 随分前から降っていたのに、この男は気がつかなかったらしい。 もっとも、自分もサクラを見なければ、気づかなかったかもしれないが。 「サクラの家はあっちだったか・・・。」 カカシはサクラの家の方向を指差して尋ねる。 サスケは黙って頷いた。 次の瞬間には、カカシの姿は消えていた。 サスケは自分の白い息を見つめてから、ゆっくりとした足取りでその場を去っていった。
短い・・・ですね。 いや、本当は全部これくらいの長さにするはずだったんです。なんとなく。 とりあえず、これからはカカシ先生とサクラちゃんの出番が多いはず。 そうはいってもそんなに長くはならないと思いますが・・・。 サスケはちょっと休憩ね(笑)