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幻想天華 2

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「サスケ。」

よく知る声に名前を呼ばれてサスケは振り返った。
後ろに立っていたカカシは楽しそうに手をあげる。
「よう。」
「・・・カカシ。」


最後にこの上司をみたのは4年前だというのに、あまり懐かしい感じはしなかった。
カカシは、少しも変わっていなかったからだ。

「久しぶりだな、サスケ。」
カカシは笑う。
「お前、まったく変わってないなあ。」

それを聞いて、サスケは内心舌打ちをする。
変わってないのはお前の方だと言いたかったが、負け惜しみのようなのでやめた。


「お前、人殺しただろ。」
ズバリいわれて、一瞬言葉を失った。
そういえば元暗部であるカカシは、血の臭いに敏感だった。

「任務なんだから仕方ないだろ。サクラも一緒だった。」
サスケの言葉に、カカシは眉を少しあげた。
「サクラも・・・?」


それからカカシは、にやりと笑う。
その悪人の笑い方に、サスケは思わず息を呑んだ。
昔は人のよさそうな奴だと思っていたが、とんだ勘違いだった。
よく考えれば、幼くして才能のあったというこいつが、『いい人』なわけがない。


「へえ。それで、サクラの殺し具合はどうだった?」
カカシの質問に、サスケは肩をすくめた。
「どうもなにも・・・サクラは1人も殺してないぜ。」

再びカカシは眉をひそめる。
「何だって?1人も?」
「当然だろ。相手は上忍レベルで、サクラは中忍だ。殺せるわけが無い。」


それでもカカシは納得していないようだった。
「あいつ、よくついて来るんだよ。Aランクぐらいの任務になると。」
「・・・そうか。」
カカシは小さく呟くと微笑む。
それは昔のような笑顔だったので、サスケは驚いてしまった。


「・・・雪が降ってるな。」
カカシは空をみあげ、返事を期待しているとは思えない声でぼやく。
随分前から降っていたのに、この男は気がつかなかったらしい。
もっとも、自分もサクラを見なければ、気づかなかったかもしれないが。


「サクラの家はあっちだったか・・・。」
カカシはサクラの家の方向を指差して尋ねる。
サスケは黙って頷いた。

次の瞬間には、カカシの姿は消えていた。
サスケは自分の白い息を見つめてから、ゆっくりとした足取りでその場を去っていった。





短い・・・ですね。
いや、本当は全部これくらいの長さにするはずだったんです。なんとなく。

とりあえず、これからはカカシ先生とサクラちゃんの出番が多いはず。
そうはいってもそんなに長くはならないと思いますが・・・。
サスケはちょっと休憩ね(笑)



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