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カラオケへ行こう♪

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いま、木の葉の里の季節は梅雨。
しかも、例年よりも長く続いているとかで、7月にはいった今も毎日が雨続きだ。
 
湿った空気になんだか蒸し暑い天気。
自然と、任務のほうも不景気になっていた。
 
「今日の任務は急遽なしになったから。」
「ええ〜!?」
雨のなかで、傘をさしながら渋々集まってきた7班の3人は、そんなカカシの言葉に声をあげた。
 
「せっかく来たのに、どうしてだってばよ〜!!」
中でもうるさいのは、雨がいやだいやだと文句をいい、先日イルカ先生にレインコートを買ってもらったナルトだ。
緑のレインコートに身を包み、雨にも負けずとやる気を出してきてそういわれ、抗議の声をあげている。
 
「しょうがないだろ。はいってた任務がドタキャンされたんだからさ。」
かくいうカカシも嬉しそうではない。
だるい体をもちあげて起きたのにドタキャンでは、いい気はしないだろうが。
 
「とにかく、今日はもう解散な。家に帰ってよく休めよ。」
「え〜、どうしよう・・・。」
「ん?どうした、サクラ。」
カカシは手を振りながらとっとと帰ろうとしたが、密かな想い人であるサクラの困った声にその場にとどまる。
 
「今日、お母さんもお父さんも家にいないの。」
サクラの家は両親共働きだ。
確か母はどこかの家の家政婦で、父はよくしらないが、ちょっと名のある上忍らしい。
「2人とも私の任務が終わるちょっと前くらいに帰ってくるから、私、かぎもってないの。」
 
それまでどうしよう・・・と悩むサクラに、カカシの頭のインスピレーションはぐるぐる回る。
チャンスだ!サクラと親密になるチャンス!!
今日はおれも暇でどうしようかな〜って感じだったし、この機会に2人っきりで・・・。
「むふふふふ・・・。」
「・・・カカシ、何考えてるんだ、あんた・・・。」
妖しい笑みを浮かべるカカシに、サスケは小さくつっこんだ。
しかし、カカシはそのつっこみも聞こえないように勢いよくサクラに向き直る。
 
「じゃあサクラ、先生と一緒にカラオケへ行こう!!」
「え、カラオケ?」
「そう。暇なんだろ?先生がおごってやるぞ。」
「本当?ヤッター!!」
「おれもいくってばよ!!」
ノリノリのサクラとカカシの間に、ナルトが割り込んでくる。
 
「なんでお前も来るんだよ!」
「だって、おれも今日暇なんだってばよ。」
頭の後ろで手を組んで悪びれたふうもなくいうナルト。
サクラも喜んでいる。
「いいじゃない先生。人数は多いほうが楽しいわよ。ねえ、ナルト。」
「おう!!」
「・・・・・・・・・・・チッ。」
よくも邪魔しやがって!と殺気だたせるカカシにさすがのナルトも気がつく。
 
ま、まずいってばよ。
そういえば先生もサクラちゃんが好きなんだった。怖い・・・睨んでる睨んでる!!
でも、ここでおれがいなくなったらサクラちゃん何されるかわからないし・・・。
だけどサクラちゃんが少しでも目をはなしたり席をはずしたらきっと恐ろしい目にあう!
あー!死ぬのは嫌だけど、サクラちゃんは大切だ!どうしたら〜・・・
 
あ、そっか。もう1人くればいいんだ。
 
思考回路がつながる。これがひらめいたということなのだろう。
「サスケ!!」
「うおっ、なんだ?」
「お前もくるってばよ!」
がしっとサスケの腕を引っ張ると、ずんずんカラオケへ向かって歩く。
サクラとカカシもそれに続いていく。
「わー、みんなでカラオケだなんて楽しみ〜!」
「な、なんでおれまで!?」
「歌って鬱憤ばらしするってばよ!!」
「ま、しょーがない、か。おれも楽しむとしよう。」
 
それぞれの想いを抱きながら(?)一同はカラオケBOX『木の葉舞い』へと到着した。
新しくできたばかりの小奇麗なそこは料金も安いく、サービスもなかなかだ。
案内された個室は6人部屋で、4人だからゆったりと使える。
 
サービスのポッキーをかじりながら、どんな歌があるか書いてある『新着入り☆ソング』を全員でのぞく。
 
トップバッターは・・・。
 
ジャラーンという音が流れると、サスケはなれたようにマイクを握る。
 
『兄弟船』
「きょうだい〜ぶね〜は〜」
 
「・・・一番のってるのって・・・。」
「なにげにサスケだな・・・。」
「キャー!サスケくんかっこいいー!」
 
しらけているナルトとカカシに、なぜかマラカスをもって応援するサクラ。
そして目を閉じながら気持ちよさそうに演歌をうたうサスケ・・・。
 
大波乱を予感させる7班のカラオケ大会(?)は、こうして静かに兄弟船で幕を開けた・・・。
 
「ふぅ・・・。」
「すっごい上手だったわよ、サスケくん!!」
きらりと光る汗を満足げにふくサスケに、サクラはキャーキャーと興奮している。
 
次の曲は、サスケが歌っている間にいれたカカシの歌だ。
 
『ドラ●もんの絵描き歌』
「まーるかいてーまーるかいてー」
 
「「「・・・・・・・」」」
 
上機嫌でドラ●もん(しかも絵描き歌)を歌う上忍・カカシと3人の温度差はすごい。
「ん?そうした?お前達。」
「・・・いや、別に・・・。」
 
「あ、これ、おれだってばよ!」
「え?」
『巨人の星』
「おーもーいーぃ こんだぁらっ しーれんのーみーちーぃをー」
 
「あー・・・うん。」
「なんていうか・・・。」
「ナルトらしいといえばナルトらしいし・・・ねぇ?」
2オクターブ高く巨人の星を歌うナルトのコメントには微妙な間がある。
 
「ナルトの次にいれたから、いよいよ私の番だわv」
「へ〜、サクラちゃん、何いれたの?」
「フフフ・・・それはねぇ・・・。」
 
チャラリーン♪
 
甲高い効果音。画面に表せた文字は・・・
 
『天城越え』
 
「うっ!!!」
男子諸君は一気にのけぞる。天城越えといえば女の恨み節で有名なあれだ。
そう、よく紅白でおなじみのアレ!
 
『あなたを殺していいですか?』
『恨んでも恨んでも』
『戻れなくてももういいの』
『あなたと越えたい、天城〜越〜え〜!』
 
などの歌詞が有名なアレだ。
それをサクラが歌うなんて!!
大体これ、サクラが歌うような曲じゃないだろ!!
 
などと思いながら、カカシとナルトは涙を流しながらサクラに詰め寄る。
 
「サクラ〜!浮気はしないから許してくれ〜!!」
「おれ、サクラちゃんを裏切ったりしないってばよ〜!!」
「ちょちょ、ちょっとまってよ!2人とも!!」
サクラは顔を赤くしながら2人を静まらせ、リモコンで曲を中止させる。
「間違えていれちゃったのよ!もう、何勘違いしてんの!?」
 
「あ、なんだ・・・。」
「選曲ミスね・・・。」
急に落ち着きを取り戻して座りなおす2人を、サスケはフン、と笑い飛ばす。
「サクラがあんな曲歌うわけねーだろうが。」
そんなこともわかんねーのか?
とでもいいたげなサスケに2人はさらにむっとするが、それはまたしても高い効果音に消される。
 
『青い果実』
 
「あーなーたにーおーんーなのーこーのいちばんー大切ーなーものをあげるわー」
「わーーー!!!サクラはそんな歌うたっちゃダメー!!」
カカシは大慌てでリモコンをとって曲を中止させる。
せっかくいい気分で歌っていたのに中止され、サクラはむうっと頬を膨らませる。
 
「何するのよ、カカシ先生!」
「だめなものはだめ!サクラ歌詞の意味わかってるのか!?」
なんだか説教くさいというか保護者くさいカカシに、サクラはふん、と鼻をならす。
「何いってるのよ、曲、中断しちゃったくせに。嫌な先生ね!」
 
ガーン!!
 
嫌な先生・・・!!
 
カカシはそれを聞くと真っ白になって力なくソファにすべり落ちる。
しかしサクラはまったく気にしていないようで、
「サスケくん、次はなに歌うのー?」
とサスケの横に座り込んだ。
 
「どんまい、カカシ先生。」
「・・・・・・。」
横に居るナルトにぽんと肩を叩かれながらそういわれ、カカシはみじめな気持ちでポッキーをかじった。
 
とまあ。
白熱する(?)7班カラオケ大会。
 
サクラに最後の1本となったポッキーを
「先生、食べる?」
といわれただけで元気になったカカシを含め。
 
4人はどんどん曲を歌っていった。
そしてそんなカラオケ大会も終盤をむかえるころ・・・。
 
『男と女のラブゲーム』
 
「ねえ、誰かデュエットしましょう!」
曲の前奏とともに笑顔でマイクをむけるサクラに、ナルトとカカシの目がキラリと光った。
「はいはーい!おれとするってばよ!」
「いやいや、おれがうたってやるよ!」
1つのマイクを2人で取り合う2人。前奏がおわり、サクラは上機嫌で歌いだす。
 
「飲みすぎた〜のは〜あなたのせいよ〜」
ナルトが無理矢理マイクを取って歌いだすが、カカシも負けない。
「かわい」
「おまえの」
「つよがり」
「を〜」
これではデュエットではない。
 
「2人で男性パート歌うなら、サスケくん、わたし達は2人で女性パート歌いましょう!」
「え?」
マイクを取り合う2人の手が止まる。
「・・・しょうがないな。」
サスケは立ち上がってサクラの横に立つ。1つのマイクで2人一緒に歌う。
「水割り行きずり古い傷〜」
「・・・・」
カカシとナルトは唖然としている。
 
「男と女のラブゲーム♪」
 
曲が終わると、カカシはゆっくりとナルトのほうに向き直る。
「ナールートー・・・」
「え、え?」
すさまじいカカシ上忍の殺気にナルトはおろおろする。
「てめー最初から最後までとことん邪魔しやがって!!」
「お、おれのせいだけじゃないってばよー!」
「問答無用!!」
「う、うわーーーーーーー!!」
 
カカシの目はマジだ。
ナルトはカカシから必死に逃げ回る。
ト●とジェ●ーのように狭い室内を駆け回っていたが、やがて部屋を飛び出してどこかへ行ってしまった。
 
「・・・・・・。」
サスケとサクラは口をあけてその様子を見送る。
 
『プルルルル』
部屋に鳴り響く電話の音。
サクラははっとしてそれをとる。
 
「はい・・・あ、はい、わかりました。」
ガチャ、と電話を置くと、まだ口をあけているサスケのほうに振り向く。
「時間だって。」
 
雨はすっかりやんで、綺麗な夕日がでていた。
料金は前払いだったので問題はなかったが、結局ナルトとカカシの行方はわからない。
パシャパシャと水たまりの上を歩きながら、サスケとサクラは家への道を歩く。
 
たたまれた水色の傘を見ながらサクラはため息をつく。
「なんだかよくわかんないうちに終わっちゃったわね。」
「まあ、いいんじゃないか?」
サスケはなぜだか少し機嫌が良い。
鼻で笑って入るが、楽しそうな声だった。
 
そんなサスケをみて、サクラも微笑む。
「そうね。」
 
空を見ると、壮大な雲がオレンジに染まっていた。
「あ、虹!」
サクラは指差しながら歩みを止める。サスケもつられて空を見ながら立ち止まった。
 
大きな虹が木の葉の里を跨いで真上を通っている。
「もう、夏がくるわね!」
「ああ、そうだな・・・。」
しばらくそのままでいると、スゥっと虹が消えていった。
 
「・・・途中まで、一緒に帰るか?」
なにげないようなその言葉に、サクラは驚いて振り向く。
サスケはまだ空を見たままで、顔も少しオレンジに染まっている。
 
「・・・うん!!」
サスケからの誘いにサクラは喜んでうなずくと、2人は自然と手をつなぎながら家へと帰っていく。
 
梅雨が終わって、もうすぐ夏がくる。



なーんか全部古い曲になってしまった。
というか、ナルトとカカシは結局どうなったの!?って感じですね。
私はよくカラオケ行きます。
でも、ここにある曲はどれも歌ったことないので、違ってたらごめんなさい。

キリ番とられたらもっとちゃんとしたのやりますので(汗
これはひどいですよ・・・ギャグもギャグ。
カカシ先生やサスケがあんなもの歌ったり(汗
サクラちゃんはもっと最新のものを歌うはずです。絶対。
制作時間20分でした。(おい)

それではキリ番取った人、リクエストお待ちしています。

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