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恋は邪魔者に溢れて

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―――最悪だ。


シカマルはそう思うと、考えるよりも先に方向転換しようとして体の向きをかえる。
もちろん、無駄だとはわかっているけど。
案の定後ろから肩を叩かれ、シカマルは憂鬱そうに振り返った。


「いよ!シカマル!どこいくんだってばよ?」
返事を待たずに金髪の少年はシカマルの横に並ぶ。
こうなってしまってはどうしようもない。

この少年・・・ナルトは、どんなに足蹴にしてもついてくるだろうから。
というのも、ナルトは知っているからだ。
シカマルがこれからどこへ何をしに行くのかを。

知っていながらあえて行き先を尋ねるのは、決してシカマルを冷やかしているわけではない。
ナルトはナルトなりに、必死に事情をつくっているのだ。
というのも、とある少女への片思いを実らせるために。


「いやー、しかし偶然だよなあ。」
ナルトはわざとらしく陽気に声をあげる。
シカマルは答えずに心の中で毒づいた。


―――何が偶然だよ。


他の者に会わないよう、普段は誰も通らないような道をわざわざ選んで歩いていたのだ。
それなのにシカマルが来るのをチラチラ見ながら待っていたくせに。
それで『偶然』はないだろう。

もちろん―――ナルトだけに言えることではないが。


考えながら前方にある銀色の髪の男を見つけ、今度こそシカマルは落胆のいろをみせる。
これはナルトも同じで、一瞬目を見開いてから慌てたように俯いた。
そして無言で男の前を通りすぎようとするが、当然そんなこともありえないわけで。


「おいおい、先生に会っておきながら無視はよくないぞー。」
「・・・・・・。」

シカマルはめんどくさそうに男・・・カカシを見上げる。
そらおそろしいほど笑顔の上忍は答えるように『よ』と、片手をあげた。



「いやーこんなところで偶然だなー。」
「何が偶然だってばよ。絶対待ち伏せてたくせに・・・。」
「お前がいうなよ、ナルト。」
カカシのとぼけた声に文句をいうナルトに、突っ込みをいれるシカマル。

この辺りの道でトリオで出来るのはいつものことなので、誰も驚くことはない。
「ま!そういうなって。それより、2人ともどこに行くんだ?」
「わかってるくせに聞くんじゃねえってばよ!」


さすがに呆れているシカマルはもう何をいわずに歩き出す。
カカシはにやにや、ナルトは仏頂面でその後に続く。
そして3人の行く道先には予想通り、黒い髪の少年が黙って佇んでいた。


「・・・お前もご苦労だな。」
「うるさい。」
シカマルの声にふん、と鼻を鳴らすと、黒髪の少年・・・サスケは、ナルトとカカシを睨む。

「お前らが行くと何をしでかすかわからないからな。」
「もっと信用しろって。なあ、ナルト。」
「そうだってばよ。本当はお前が来たかっただけだろ!」

ぎゃーぎゃーと騒ぐ3人の口喧嘩は、ほっておくといつまでも続く。
「どうでもいいけど・・・おれはもう行くぞ。」


シカマルはダルそうに手をあげると、目指す場所・・・図書館を指差した。
3人はピタリと口をとじると、素直にシカマルに従った。




「あれ。」
分厚い本を読んでいたサクラは、顔をあげるなり素っ頓狂な声をあげた。
「また4人で来たの?」

「ああ・・・こいつらと『偶然』道で会ってな・・・。」
「ふーん。気が合うのねぇ。」
シカマルは『偶然』を強調していうものの、サクラは鈍感に頷いた。


本来、サクラに『図書館に行かない?』と誘われるのはシカマルだけなのだ。
シカマル自身は勉強が好きということは全くないが、本は結構読むほうらしい。
何度か図書館でサクラと会ううちに自然と待ち合わせをするようになった。


任務の帰りや休日に必ずシカマルと会うサクラの行動を3人が快く思うはずがない。
今さら説明するのも馬鹿らしいが、3人とも仲良くサクラに好意をよせているためだ。

つまり、3人が『邪魔してやろう』というのは当然なのだった。
だからといって普段は本(イチャパラは別)になどよりつかない彼らが急に図書館に来るのもおかしい。

なので、結局は今日のようにシカマルを待ち伏せ、偶然を装ってやってくるというわけだ。
正直その方がおかしいと思うが、彼らはそうは思わないわしい。



「サクラちゃん、何読んでるの?」
「言ってもわからないだろうけど、ソクラテスよ。」
「・・・知らない。」

ナルトの馬鹿な質問にサクラはクスクス笑って肩をすくめる。
つられるようにシカマルもため息をついた。


静かな図書館の奥の窓際の席はいっぱいになっている。
サクラの横にはナルトとサスケが。サクラの前にはカカシが。
カカシの隣・・・サクラの斜め前にはシカマルが座っている。

サクラはソクラテスの本・・・。
それも訳されていない、どこかの国の言葉で綴られたその本を必死になって読んでいる。
シカマルも囲碁の本を開いて文字を目で追ってみたが、集中できない。
のでサクラを思いっきり凝視してやった。


桃色の髪光に反射してキラキラと輝いている。
ときどき邪魔そうに髪をかきあげると、驚くほど白い肌がまぶしく覗いた。
本のページを捲る手つきも、難解な言葉によせられる眉すらも。
男を魅了するには十分すぎるものだった。

ふと、サクラのその翡翠の瞳がシカマルの目に合わさる。


「何よ。」
さすがに視線に気がついたサクラがハテナマークを浮かべてシカマルを見つめ返す。
もう一度シカマルはため息をついた。


「お前、もっとブスだったらよかったのにな。」
「何それ。喧嘩でもうってるの?」
「別にいいんだよ。意味なんてわかんなくっても。」


シカマルはそのまま机に突っ伏す。
相変わらず変な奴、とサクラが不思議そうに呟くのが聞こえた。
男3人の痛い視線を感じながら、シカマルは今日で一番大きいため息をついた。


「めんどくせーよなあ、まったく・・・。」
 


シカマルが出てくると、必ずオチが「めんどくせー」になる(汗)
というか、久しぶりに小説かいたので、文が変ー!変すぎー!いやー!!

・・・とにかく、シカマルはサクラちゃんが好きなわけで。
ライバルは多いしサクラちゃんは鈍感だし。
かといってサクラちゃんが好きな気持ちを消すこともできないし。
あーあ。めんどくせーな本当に。

ってことです。
わかりにくくて申し訳ない。

本当はカカシ先生はでてこないはずだったのですが、サスケとナルトだけじゃあれかなーと思って。
だからといってこのカカシ先生は・・・根っからの変態・・・みたいですね。ははは。

何はともあれ、楽しく書かせてもらいましたよ!!
あまりにも駄文すぎるよーな気もしますが、水菜さま、キリリクありがとうございました。
今後もよろしくお願いします(^^)



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