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出会いは偶然

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「なんだかねぇ・・・。」
「どうしました?」
「のどか、ね・・・。」

久しぶりの木の葉の里は、あいかわらずの平和ボケだった。
誰もが幸せそうに微笑んでいる木の葉。
それは、この男には特別不快なもので、自然と機嫌も悪くなっていった。

「そうですね。」
そして、隣でのほほんとしているのは部下であるカブトだ。
優秀で使えるが、これでは今の大蛇丸の神経を逆なでしているようだ。
もっとも、腹では何を考えているのかはわからないが・・・。

丘の上からじっと里を見下ろした後、大蛇丸はカブトに背を向けて歩き出す。
「どこに行くんです?」
「ちょっと様子をみてこようかと思ってね。」
「危険です。」

大蛇丸は少し歩調を緩めながらカブトのほうに顔だけ向ける。
カブトは大蛇丸を追いかけながら続けた。
「今、大蛇丸さんはこの里中に顔が知れてます。もし上忍なんかに会ったら・・・。」
「私が危ないとでもいうの?」
「いえ。」

妙にきっぱりと、笑顔でカブトは答える。
「迷わず惨殺してしまうでしょう。今よりよけいに警戒されたらやりにくいです。」
大蛇丸は歩みを止めて完全にカブトに向き直る。
探るように顔を見てから、ふっと笑った。

「だから、あんたはいいわね。大丈夫よ、散歩程度にしとくから。」
カブトがやれやれ、と肩をあげるのを見てから、大蛇丸は再び歩き出した。

時刻はだいたい4時ごろだろうか。
涼しい風がピリピリと肌にあたる秋の終わり。
外は薄暗くなっていて、大蛇丸には好都合だった。

しばらく歩くと、ピタリと大蛇丸は足を止めた。
森を完全に抜けてないのに、小さな気配を感じたのだ。

しかし、警戒する必要はなかった。それが殺気ではないからだ。
それも子供らしい。こちらには気づいてもいないようだ。
・・・何かあったら殺せばいい。
軽い興味本位で、大蛇丸は気配を消して近づいていった。


気配はそう遠くにはいなかった。荒い息遣いに大蛇丸はとっさに木へとまわる。
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・。」

そこにいたのは、ピンクの髪をした少女だった。膝に両手をついて、汗だくでいる。
だいぶ距離がはなれたところにある的へクナイをなげているらしかった。

大蛇丸はすぐにそれがサスケと一緒にいた少女だと気がついた。
いたずらを思いついた子供のように小さく微笑してから、姿と気配をあらわにしてみせる。
「こんな暗い中、1人で修行?」
「!?」
「担当上忍のカカシが役に立たないからかしら?大変ね。」
「あんたは・・・大蛇丸!?」

少女は慌ててクナイを握ると大蛇丸に向かって構えた。
大蛇丸は微動だにしないで微笑む。
「私の名前を覚えててくれたの?光栄ね・・・。そういうあなたは確か・・・。」
「サクラ。春野サクラよ。この里にまだいたなんて・・・まさかサスケくんを!?」

さきほどのカブトのように大蛇丸は肩をすくめてみせる。
「そうしたいけど・・・今はその用できたんじゃないのよ、サクラ。」
「気やすく呼ばないで!!」

ダッとサクラがかけてくる。
が、大蛇丸にはかなうはずなどない。
逆に後ろに回られて羽交い絞めにされてしまった。

「くっ・・・!」
「なるほど・・・体力や力はともかく、幻術とスタミナの使い方はうまいみたいね・・・。」
大蛇丸ほどでなくても、相手をみただけでこれくらいのことは上忍ほどならすぐわかる。
それも子供のように、感情があらわになりやすい者ほどよく分析できるのだ。

苦しそうだが悔しそうに睨んでくるサクラを、大蛇丸は楽しそうにみた。
「それも負けん気が強いみたい・・・。ああ、これは私の勘だけどね。」
「離してよ!」

サクラがもがくと、大蛇丸はすぐに手を離してやる。
いきおいあまって転びそうになりながらも、大蛇丸と一定の距離を取る。
「もうすぐ日が沈むわ・・・早く帰りなさい。」
「・・・・・・。」

大蛇丸は空を見上げながらそういう。
サクラは警戒した目でじっとみてから、ゆっくり後ずさりする。
顔をこちらにむけないとわかると、サクラははじかれたように里へと駆け出した。

「・・・いいんですか、大蛇丸様。」
「あら、カブト。」
いつのまにかそばへ来ていたカブトがひっそりと話し掛ける。

「あのこ、里の者たちに報告するのでは・・・?」
大蛇丸はサクラが消えていった方を見つけている。
カブトがその様子を不思議に思っていると、くすりと微笑んだ。

「サクラはそんなことしないわ。」
「?」
「明日もココにくるでしょうね・・・。」
楽しそうにそういうと、大蛇丸は背を向けて隠れ家へと戻る。
カブトはそれに続きながらも、いまいち釈然としなかった。
「なぜそう思うんですか?」
「さあ・・・勘かしらね。ふふ・・・。」

夜はゆっくりと更けていく。




遂に!!遂にやってしまいました!!
大蛇サク小説!!いやっほーい!

妙にテンション高くてすいません。一応これ、続き物です。
別れは必然、に続きます。
でないとすっごい不完全燃焼ですよ・・・(汗)

大蛇サクは基本的にラブAvvって感じじゃないと思います。
さっぱり切なく(?)を、目標にがんばります!!


ねくすと→まだできてません(汗)
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