☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 頭ん中 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「あー・・・暇ねえ・・・。」 「・・・本当だってばよ。」 7班の4人は、川原の草むらに仲良く寝そべっていた。 ぽかぽかと温かい日向に、サクラとナルトは満更でもなさそうだ。 カカシにしては何を思っているのかわからない。 とりあえず一番不機嫌であるのは・・・。 「・・・おかしい。」 「何が?サスケくん。」 のんびりしたサクラの声に、サスケはがばっと体を起こした。 「なんでこんなことになったんだ!!」 サスケの言い分も最もである。 本来いまの時間は、任務をしていたはずなのだから。 サスケはほとんど寝ているカカシに食って掛かる。 「おいコラ!なんでこんなことになったんだよ!」 「・・・んもー、しょうがないだろうが。ドタキャンされたんだからさー。」 カカシはめんどくさそうに寝返りを打った。 そう。この日7班にはあらかじめ予約してあった依頼がきていたのだ。 依頼者はうちは一族のサスケに一役かっていたらしい。 それを知っているサスケとしても、ドタキャンには我慢できなかった。 「あー、イライラする!」 「落ち着けってばよ。サスケ。」 「そうそう。しょうがないだろ。依頼者が風邪ひいたんだからさ。」 依頼者がサスケに期待していたからこそ、こうなったのだ。 つまり、依頼者はサスケの活躍を見たいのだ。 だが、自分が風邪をひいていてはそれができない。 相手としても仕方なくドタキャンしたわけだ。 「だからって!」 「いーじゃねーか。別に。」 特に関心なさそうに大欠伸をするナルトを、サスケはキッと睨みつける。 「このウスラトンカチ!ラーメンの事しか考えてないお前にはわからないだろうけどな!」 「んだとー!」 「落ち着きなさいよ。2人とも。」 本格的に喧嘩しそうな2人に、サクラは慌てて止めに入る。 せっかくこんなにのんびりできる日がきたのだ。 そこで大騒ぎをされては敵わない。 「・・・ちっ。」 サクラに言われてようやくサスケは大人しくなる。 だが、今度はナルトがむっとしている。 「ちょっと待つってばよ!ラーメンばっかり考えてるだなんて・・・!」 「黙れ。ナルト。」 「うごっ!」 声をあげるナルトにサクラは静かに鉄拳をかます。 やっと黙った(あまりの痛さに)ナルトに、カカシはにやにやと笑う。 「いやいや。ナルト。ラーメンのことばっかり考えてるっていうのは正解だろ。」 「あー!カカシ先生まで!ひどいってばよ!」 「いーかげんにしろっ!!」 起き上がるナルトに再びサクラの怒声が飛ぶ。 本当にやっと静かになったナルトに、サクラはため息をついた。 「私にしてみれば皆が何考えてるかなんて、まったくわからないわよ。」 その独り言に、カカシは小さく首を向けた。 「おれには、サクラが何考えてるのかの方がわかんないけどなあ。」 「一番わかんないのは先生よ。」 サクラは大きく空を仰ぎ見る。 青い空間がそこには広がっていて、サクラはそっと微笑んだ。 「そうねえ・・・皆の頭の中は・・・。」 ここはやっぱりギャグかしら? サクラはぱっと3人に自分を指差しながら笑顔を言う。 「私のことでいっぱいとか!?」 「んなっ!!!」 なーんてね。 すぐそう言おうとしたが、思わずサクラは動きをとめる。 3人がびっくりするほど反応を示したから。 カカシは驚いたようにサクラを見つめる。 サスケは上半身を持ち上げてサクラを凝視する。 ナルトは目を丸くして口を大きく開け、やはりサクラの方に振り返った。 そして3人の顔は、揃いも揃って真っ赤になっている。 「えー・・・と。」 サクラは思わぬ反応に目を見張る。 「あ、あはははは。」 てっきりギャグをはずしたのかと思ったサクラは、顔を赤く染めて苦笑いをする。 行き場の無いギャグに、どう言っていいのかわからなかった。 「あ、あはははは。」 3人はつられるように引きつった笑いを浮かべる。 そしてまた沈黙が流れる。 「さ、さーて!草むしりでもするかってばよ!」 「あ、ああ!それがいい!体を動かすのが一番だ!」 「ううウスラトンカチにしては気の利いたことをいうじゃねーか!」 3人は慌ててその辺の草をむしりだす。 サクラはぽかんとした表情で3人を見つめる。 「・・・あの。」 「いやー!汗をかくって素晴らしいなー!」 サクラの言葉をさえぎるように、カカシがわざとらしく汗をふく。 もちろんその汗はさきほど違う意味でながれたものであったが。 「・・・みんな?」 「さあ、サクラもやるぞ!」 「おお!汗をかくって気持ちいいってばよ!」 サスケとナルトもブチブチと草を抜く。 サクラはおかしな行動をする3人に、困ったように首をかしげた。 「やっぱり、何考えてるんだかわからないわ。」
鈍感なサクラちゃんが書きたかったのです。 これは・・・総受けというのだろうか?? ちなみに「私のことでいっぱいとか!?」のセリフ。 たしか『花より男子』のつくしが道明寺に言ってたセリフ(たぶん・・・) もちろんギャグで。その後道明寺が顔真っ赤にしちゃって、なんとなーく気まずく(?)なるんですよ。 ・・・ごめんなさい。ちょっとうろ覚えです。